不動産投資オーナーが知っておきたい!南海トラフ地震への備えとは
2024年8月に、気象庁は南海トラフ地震が発生するリスクが高まっているとして「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。南海トラフ地震が発生すると、首都直下型地震も誘発される危険性があるともいわれています。
不動産投資を検討している人たちは、災害リスクについてよく考えなければなりません。そこで、本記事では、南海トラフ地震に備えるためのリスク回避の方法を詳しく解説します。
1.南海トラフ地震のリスクとは?
南海トラフ地震とは、日本の太平洋側にある「南海トラフ」に沿って発生する恐れがある巨大地震のことです。日本政府は、南海トラフ近郊で今後30年以内にマグニチュード8〜9クラスの地震が起こる確率を70〜80%と発表しています。
内閣府が2012年に公表した「南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)及び被害想定(第一次報告)について」によると、南海トラフ地震によって想定される被害は次のとおりです。
・震度7が想定される地域:10県151市町村 ・震度6強が想定される地域:21府県239市町村 ・震度6弱が想定される地域:21府県292市町村 |
東海・近畿・中国・四国・九州地方を中心に、広い範囲における複数の地域で強い揺れが発生し、大きな被害が及ぶと考えられています。建物の半壊や全壊だけではなく、液状化によって大きく傾いてしまうリスクもあるため注意が必要です。
さらに、南海トラフ地震による国内の死者は32万人を超えると予想されています。2011年に起きた東日本大震災の死者は12都道県で1万5,900人であったことからも、被害の大きさがよく分かるでしょう。
参照:南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)及び被害想定(第一次報告)について|内閣府
不動産投資を検討している人は、ハウスウェルに相談しませんか?お問い合わせはこちら
2.震災で想定される不動産投資リスクとは
南海トラフ地震のような大規模な震災が発生した場合に考えられる不動産投資リスクについて、詳しく見ていきましょう。
①保有する物件の価値が下がる
地震被害に遭うと、不動産投資をしている物件の資産価値が下がる恐れがあります。たとえ震災による直接的な被害がなかったとしても、震災エリアにある物件ということだけで、借り手や買い手が見つかりにくくなるリスクが高まるため注意が必要です。
借り手や買い手が見つからないと、最終的に賃料や売却価格の値下げをしなければならなくなるでしょう。
②空室リスクや家賃の滞納が発生する恐れがある
所有する不動産が震災による被害に遭ってしまうと、入居者は退去せざるを得なくなり、家賃収入が見込めなくなるでしょう。また、入居者自身が職を失ったり、経済状況が悪化したりして家賃を払えなくなる恐れもあります。
家賃収入が途絶えてしまっても、ローンを組んでいる場合は毎月の返済が続きます。修繕が完了しても、入居者が見つかるまでは安定した家賃収入を得られず、金銭的な負担が大きくなってしまうでしょう。
③不動産の修復費が発生する
震災によって建物が半壊・全壊したり、設備が故障したりした場合は、修復費が発生します。
東日本大震災の際、全壊状態の戸建ての再建には平均で2,500万円かかったという調査結果もあります。戸建てだけでなく、マンションやアパートなどの賃貸物件でも同様にまとまった修復費がかかるでしょう。
参照:住宅・生活再建にはこんなにお金がかかる|内閣府 防災情報のページ
④震災後のデフレのリスクがある
デフレとは「デフレーション」のことで、貨幣の価値が上がってモノの価値が下がる現象を指します。
南海トラフ地震のような巨大地震が発生すると、建物だけでなくインフラも損壊され、日常生活を送る上で必要なサービスや機能が一時的に止まってしまいます。その結果、経済活動全体が滞ってしまい、景気が悪化してデフレが起こるリスクが高まるのです。
モノの価値や価格が下がることで、不動産の資産価値も連動して下落するリスクが高まり、借り手や買い手が一層見つかりにくくなると考えられます。
地震による被害リスクを抑えた不動産投資を希望する人は、ハウスウェルにお任せください!お問い合わせはこちら
3.地震対策をふまえた不動産投資物件選びのポイント
地震大国ともいわれる日本にいる以上、災害リスクは何をする上でも付きまとうものです。ここでは、地震リスクを抑えるために知っておきたい不動産投資物件選びのポイントを詳しくご紹介します。
①ハザードマップを確認する
ハザードマップとは、各自治体が作成した、自然災害による被害のリスクが高いエリアやその被害の影響を示す地図のことです。地震や津波、洪水、土砂崩れなどが発生した際に、どの程度の危険性があるかを表しています。
地盤が弱いエリアでは液状化、海岸から近いエリアでは津波による浸水被害などのリスクが高くなります。不動産投資を始める際は、事前にハザードマップを確認し、なるべく災害が起こるリスクの低いエリアを選ぶようにしましょう。
②新耐震基準の物件を選ぶ
災害によるリスクを少しでも軽減するためには、新耐震基準で建てられた物件を選ぶことが重要です。
新耐震基準とは、1981年に改正された建築基準法で定められた新しい耐震基準です。震度6強~7程度の地震でも倒壊しない水準であることが求められています。
しかし、法改正前に建てられた物件でも、改修工事によって耐震性能が強化されているケースも考えられます。購入予定の物件の耐震基準を調べる際は、建物が完成した年だけでなく、修繕履歴も併せて確認しましょう。
③保有する物件のエリアを分散する
複数の物件を保有する場合は、災害リスクを軽減するためにも、物件のエリアを分散する「分散投資」を検討するのがおすすめです。
例えばマンションを1棟所有したり、同じエリアに複数の不動産を所有したりする場合、地震の被害に遭うと全ての不動産を失ってしまいます。しかし、複数の拠点に不動産を所有していれば、被害を受けなかった物件の家賃収入は引き続き得られるため、地震によるリスクを最小限に抑えられるでしょう。
④空室や滞納に対する保証制度を検討する
空室や滞納に対する保証制度への加入を検討するのもおすすめです。
空室保証制度は、賃貸物件に入居者がいない場合でも、一定の賃料がオーナーに支払われる制度です。空室によるリスクを減らして収益を安定させることが期待できます。
滞納保証制度は、入居者が家賃を滞納した場合でも、オーナーに対する家賃の支払いが保証される制度です。保証会社が一定期間にわたって家賃を支払ってくれるため、収入減少のリスクを軽減することが可能です。
ただし、保証制度を利用する場合には保証料がかかります。また、保証される賃料が相場価格よりも低く設定されるケースもあるため、保証内容とコストを比較した上で検討しましょう。
4.まとめ
不動産投資をする上で知っておきたい地震リスクについて解説しました。地震は自然災害なので、リスクを100%回避することはできません。しかし、今回ご紹介した内容を参考にしながら地震のための備えをすれば、リスクを最小限に抑えられるでしょう。
これから不動産投資を検討している人は、ぜひハウスウェルまでご相談ください。不動産投資を成功させるための知識やノウハウを共有し、お客様を全面サポートいたします。まずは、お気軽にお問い合わせください。
信頼できる不動産会社をお探しの方は、ハウスウェルにお任せください!ぜひご覧ください
記事一覧へ戻る